🪞鏡像段階(Mirror Stage)
ジャック・ラカン(Jacques Lacan)による主体生成理論の原点
🧠 1. 概念の概要
- 提唱者:ジャック・ラカン(仏精神分析学者)
- 初出:1936年国際精神分析学会(未発表)
- 正式発表:1949年「鏡像段階としての私は精神分析経験により明らかとなる機能における構成要素として」
- 対象:生後6~18ヶ月の乳児
🧬 2. 理論的背景と参照源
| 概念 |
影響を与えた思想家・実験 |
内容概要 |
| 鏡像テスト |
アンリ・ヴァロン |
乳児が鏡像を「自己」と認識する行為を観察 |
| 自己愛の理論 |
フロイト |
「現実自我」と「自己愛的自我」の区別 |
| 主体化と承認 |
ヘーゲル(主奴弁証法)+コジェーヴ |
自我は「他者の承認」から成立する |
| 時間構造 |
ハイデガー |
過去・現在・未来の交差による時間の三次元構造 |
🔍 3. 鏡像段階の核心メカニズム
🪞乳児期の決定的瞬間:
- 鏡で自分の**「全体的な身体像」**を初めて認識
- それまでの断片的・未統合な身体感覚から一転、統一された「私」のイメージを得る
- だがこれは**“外的な像”にすぎず、虚構的な一致**
🧩主要な作用:
| キーワード |
内容 |
| 鏡像認同(Identificaiton) |
鏡の中の像に自分を重ねて同一化する |
| 誤認(Méconnaissance) |
実体なきイメージを自己と錯覚する |
| 異化(Aliénation) |
外的像に自分を見出すことで「自分の他者化」が始まる |
| 想像的同一性 |
主体が虚構としての「全体像」に支えられる構造 |